フランスを読む Lire la France
フランスの本を中心に、日仏の翻訳家や文学研究者、哲学者、科学者その他さまざまな専門家たちがお薦めの本の魅力について語ります。1回で1冊、およそ10分が目安です。今、町から、国から書店が減り、外国書籍のコーナーも減少しています。そんな今こそ、魅力的な本の話に出会うことができ、どの町からでも様々な本に出合うことのできる「空想書店」あるいは「空想図書館」を作れたらと思っています。参照された本ができるだけ多くの方に読まれることを祈っています。東京だけでなく、地方在住の方々、またとくに書店や図書館の運営などに携わる方々や教員の方々にもご覧いただければ嬉しいです。 村上良太(制作者) 訳書にマチュー・ポット=ボンヌヴィル著『もう一度・・・やり直しのための思索』(2020年)、イヴァン・ジャブロンカ著『マチズモの人類史』(2024年、https://book.asahi.com/jinbun/article/15223503)。 著書に『立ち上がる夜』(2018年)。映像作品に『議会占拠24日間の記録―中台急接近に揺れる台湾』(2014年 NHK),『甘いバナナの苦い現実』(2018年 製作PARC、https://parc-jp.org/product/banana2018/)など 大学院での修士論文「フランスのショアーの歴史学はなぜ今日も発展し続けているのか?— 冷戦終結後の史学史的研究 —」(2025年, 要旨 https://oujjas.com/wp-content/uploads/2026/02/OUJJAS_2025_05_132-139.pdf, 『放送大学文化科学研究』第5巻より) Dernières nouvelles politiques du Japon:Les mouvements citoyens et la politique des partis( 寄稿 Les Temps Modernes, 2018) https://shs.cairn.info/revue-les-temps-modernes-2018-3-page-85
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澤田直教授の最終講義(立教大学) 「フランスを読む」#54
立教大学でフランスの哲学と文学について19年間教鞭をとってこられました澤田直教授が今年定年となり、3月7日にその最終講義が行われました。最終講義のタイトルは『文学と哲学の境界でイメージについて考える』。学部生時代から取り組んできたサルトル哲学を出発点に、イメージをめぐる思索は深まりと広がりを見せ、果てはポルトガルの詩人ペソア論にまで及びます。昨年読売文学賞を受賞した『フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路』は21世紀の平和構築の礎となりうる日本発の思想にも筆者には思われました。最終講義では、ペソア伝で論じられた事柄がさらに深められ、澤田教授の新しい哲学への道が示されたように思われます。また、最新の翻訳書『彼女を見守る』(ジャン=バティスト・アンドレア作)は、本国でゴンクール賞受賞作であると同時に、日本の学生が選ぶゴンクール賞も受賞した非常に面白い小説で、著者も今月来日予定です。

ミステリ作家のミシェル・ビュッシ特集 「フランスを読む」#53
フランスを代表するミステリ作家のひとり、ミシェル・ビュッシについて、その作品をこよなく愛する出版編集者の山田仁(ひとし)氏が複数の書を紹介しつつ、魅力を語ります。さらに、未翻訳の傑作もまだたくさん残されているという意味で、今後の翻訳が期待される作家です。

『ボヘミアンの文化史~パリに生きた作家と芸術家たち』 フランスを読む#52
今春出版されました小倉孝誠教授の新刊『ボヘミアンの文化史~パリに生きた作家と芸術家たち』。「ボヘミアン」という言葉はしばしば耳にしますが、その実像を理解する人は少ないのではないかと思います。ボヘミアン文化の中心・パリを軸に、その実像と歴史について小倉教授にお話いただきました。お話からボヘミアン文化の魅力は花の都・パリの魅力と大きく重なるところがあると制作人は改めて感じました。ぜひともご視聴ください。きっとまたパリに旅したくなるでしょう。#ボヘミアン #パリ
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作家ロジェ・グルニエさんの思い出 「フランスを読む」#61 三野博司 奈良女子大学名誉教授
作家ロジェ・グルニエ(1919-2017)と言えば、みずみずしく味わい深く、またノスタルジーにも満ちた豊かな情感の文章で読者を魅了してきました。出世作の『シネロマン』や『黒いピエロ』、『編集室』といった小説群から『ユリシーズの涙』や『パリはわが町』、『書物の宮殿』といったエッセイ集など、多作の作家でもあります。グルニエさんの晩年に交遊したのが、カミュ研究で著名な三野博司 奈良女子大学教授です。今回、三野教授にグルニエさんと過ごした年月の思い出を語っていただきました。 ちなみに、動画の編集者である私(村上)は学部生時代の1986年に、三野先生からフランス語の原書講読の講義を受けました。テキストはロジェ・グルニエ作『パスカル・ルヴィエールの青春』です。編纂者は「フランスを読む」に昨年登壇いただいた宮下志朗先生。何のとりえのないダメ学生だった私がフランス語と今日多少なりともつながっていられるのも、この原書講読のおかげで、まさにグルニエさんのペンの力なのです。
2026/02/12•214 回再生•9

『レーモン・クノー <与太郎>的叡智』 塩塚秀一郎 (フランスを読む #60)
同じちょっとした出来事を99の文体で描き分けた遊び心たっぷりの『文体練習』や映画としても大ヒットした『地下鉄のザジ』などで知られる作家のレーモン・クノー。彼の研究者でもある東大の塩塚秀一郎教授が自ら書き下ろした『レーモン・クノー <与太郎>的叡智』をもとに、作家クノーの個性や落語にも通じるような『わが友ピエロ』や『人生の日曜日』などの豊饒な作品世界について解き明かします。塩塚教授が案内するフランス人のエスプリに満ちた世界にきっと皆様も引き込まれることでしょう。 #与太郎 #レーモン・クノー、#フランス文学
2025/12/29•344 回再生•14

マリ=ジョゼ・モンザン著『イメージは殺すことができるか』#59
テロと戦争の世紀に変質しつつある21世紀において、社会を考える時に非常に重要な要素が「イメージ」(映像、画像)です。今回、黒木秀房氏(東京都立大学人文社会学部助教)が語るのは、フランスでこの問題を先鋭な視点から分析して著名な哲学者マリ=ジョゼ・モンザンによる『イメージは殺すことができるか』(翻訳:澤田直・黒木秀房)です。モンザンはこの問いを考える際、ビザンツ帝国における聖像破壊運動(726年にレオン3世が「聖像禁止令」を発令)の歴史を参照します。キリスト教はイメージ戦略に長じた宗教で、聖像(イコン)の力を導入したことで世界の大宗教に発展しましたが、後にイメージの持つ絶大な力は教会によって民衆支配の道具へと転じていきました。こうしたイメージがはらむ根源的問題についてモンザンは「死のイメージによるイメージの死」と語ります。本書の読みどころを黒木氏がわかりやすく解説します。大変、貴重な語りです。ぜひお聞きください。 #イメージ #暴力 #映像 #イコン
2025/11/27•606 回再生•9

宮下志朗著『本の都市リヨン』 「フランスを読む」#58
時代の転換期だった1989年12月に初版が晶文社から出版された『本の都市リヨン』。宮下志朗氏(東大・放送大学名誉教授)は、ラブレーが活躍した16世紀の印刷・出版の街リヨンの興亡を1980年代の約10年を費やして描ききり、処女作は話題を呼び、大佛次郎賞に輝きました。出版から36年の今年、宮下教授にこの本について知られざるエピソードも交えてお話しいただきました。そして、フランス・ルネサンスの代表の1人であるラブレーを含む「リヨン・ルネサンス」についてもその一端をおうかがいしました。ご覧ください。Lire la France #58
2025/09/05•375 回再生•15

作家ミュリエル・マジェランさんの詩を特集 「フランスを読む」#57
パリから直送の詩をご紹介します。作者は作家で脚本家で映画監督のミュリエル・マジェラン(Murielle Magellan) さんです。前回(#33, #36) は『巨人』という寓話的な小説を紹介しました。今回の詩ではマジェランさんが現代のフランス社会で感じていることが巧みに詩になっています。「フランスを読む」では詩に力を入れていくつもりです。冷戦終結後に最も社会から減ったものが詩ではなかったかと思われます。しかも、今日の国語教育から文学や詩がさらに削られていくようです。言葉の芸術である詩が社会から消えていくとき、それは魂の火が消えていくときでしょう。 今回のミュリエル・マジェランさんの詩の原文 Tu n’es pas De ceux qui sont sûrs de la clarté des choses Et tranchent à la hache radicale Tu n’es pas De celles dont la colère est étendard Ni davantage de ceux Qui se reposent Sur la beauté des roses Tu n’es pas (et parfois tu aimerais) De ceux conduits par leurs pairs sur les podiums Ephémères Tu n’es pas non plus de celles qui dansent Avec le fils de la maison Et, à raison Ne doutent pas du prochain bal puisqu’elles en sont Tu n’es pas (et pourtant tu aimerais) Des forcenés de la solitude monacale Du matin au soir ou du soir au matin Stylo en main Fenêtre ouverte sur la postérité confiante Tu n’es pas De la tribu noctambule Qui de bars en cocktails Fait un concours de bulles Rivalise de poudre d’alcool S’adopte Et à l’aube dessaoule Hilare et complice Sur un terrain de Padel En amical Tu n’es pas De celles qui sachent De ceux qui crachent S’insurgent En panurge A coup de bê bê catégoriques En bonne conscience Le cœur léger Sans se soucier Des conséquences Pour le juif ou l’étranger. Tu n’es pas non plus (et pourtant tu aimerais) De ces élégantes Qui gravissent les pentes du temps sans grimacer Tu n’es pas (et pourtant tu aimerais) De ceux qui paisiblement marchent d’un jour à l’autre Tout à leur tâche de bûcheron ou de troubadour Tu n’es pas tout ça, mon frère, ma sœur, et moi non plus. Alors Chaque jour De nos pas de rhinocérosses On descend les venelles de la ville Jusqu'au ruisseau A notre rythme vagabond, indocile On fait ricocher vers vous Nos cailloux Inutiles ©Murielle Magellan (終わり)
2025/08/21•171 回再生•9

ニコラ・ブーヴィエ著『世界の使い方』(フランスを読む#56)
今回はスイスのフランス語圏の旅行作家ニコラ・ブーヴィエの『世界の使い方(L'usage du monde)』を篠原学さんにお話しいただきます。1960年代に世に出て「旅のバイブル」として大きな支持を世界的に受けたのが『世界の使い方』です。本書で書かれている旅程はユーゴスラビアからアフガニスタンのカイバル峠周辺までですが、実際の旅としては日本まで旅行しています。L’usage du monde(世界の使い方)、あるいは世界の作法、世界の使用とは旅とどういう関係があるのでしょうか。篠原学さんに本書の面白さについてお話しいただきました。#旅 #フランス語 #スイス
2025/06/16•265 回再生•18

テオ・アルメンの歌『土よ、あれ』(Théo Armen : Que la terre soit) 「フランスを読む」#55
今回は今月初のアルバムを出してデビューを飾ったパリのシンガーソングライター、テオ・アルメン氏(31)の新曲『土よ、あれ』(Théo Armen : Que la terre soit) を取り上げます。この歌はエコロジーをテーマにしており、古来からフランスの農村の土で作られた伝統的な建築を修復し、守ろうとする人々が歌われています。今、世界中に気象変動と環境問題が重くのしかかっています。フランスでも洪水や猛暑、干ばつが広がりを見せ、原因をなしている現代文明のあり方を修正する動きが強まっています。10歳の頃から音楽に魅せられ、以来ずっと音楽家を目指して生きてきたテオ・アルメン氏が、インディペンデントの歌手としてのデビューで歌ったのがエコロジーをテーマにしたものであることはとても興味深いことだと思います。彼の今後の活躍に期待をします。 フランスには以下のような伝統建築の修復を目的とした運動があります。テオ・アルメン氏のこの歌もこうした活動にインスパイアされたものだということです。地方を活性化し、単に昔の建物を修復するだけでなく誰もが参加してエコロジー建築を学ぶことができるというものです。La Fondation du patrimoine という組織が行っているそうです。#culture #エコロジー #建設 https://www.fondation-patrimoine.org/les-projets/crouzet-cesson-sevigne/92329?fbclid=IwY2xjawKfRwpleHRuA2FlbQIxMABicmlkETFLZldvRlhBMlVNUzhSWGV6AR4nDaCSuINZA2NDs9zPuEHrfSB1Vh1AJ3WyYIojdyrfSipxtXnbaubkg30QCA_aem_YJB7rpxwK1Q5b5LWUQ1TyQ
2025/05/23•104 回再生•6

澤田直教授の最終講義(立教大学) 「フランスを読む」#54
立教大学でフランスの哲学と文学について19年間教鞭をとってこられました澤田直教授が今年定年となり、3月7日にその最終講義が行われました。最終講義のタイトルは『文学と哲学の境界でイメージについて考える』。学部生時代から取り組んできたサルトル哲学を出発点に、イメージをめぐる思索は深まりと広がりを見せ、果てはポルトガルの詩人ペソア論にまで及びます。昨年読売文学賞を受賞した『フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路』は21世紀の平和構築の礎となりうる日本発の思想にも筆者には思われました。最終講義では、ペソア伝で論じられた事柄がさらに深められ、澤田教授の新しい哲学への道が示されたように思われます。また、最新の翻訳書『彼女を見守る』(ジャン=バティスト・アンドレア作)は、本国でゴンクール賞受賞作であると同時に、日本の学生が選ぶゴンクール賞も受賞した非常に面白い小説で、著者も今月来日予定です。
2025/03/09•5,748 回再生•144

ミステリ作家のミシェル・ビュッシ特集 「フランスを読む」#53
フランスを代表するミステリ作家のひとり、ミシェル・ビュッシについて、その作品をこよなく愛する出版編集者の山田仁(ひとし)氏が複数の書を紹介しつつ、魅力を語ります。さらに、未翻訳の傑作もまだたくさん残されているという意味で、今後の翻訳が期待される作家です。
2024/10/30•1,017 回再生•31

『ボヘミアンの文化史~パリに生きた作家と芸術家たち』 フランスを読む#52
今春出版されました小倉孝誠教授の新刊『ボヘミアンの文化史~パリに生きた作家と芸術家たち』。「ボヘミアン」という言葉はしばしば耳にしますが、その実像を理解する人は少ないのではないかと思います。ボヘミアン文化の中心・パリを軸に、その実像と歴史について小倉教授にお話いただきました。お話からボヘミアン文化の魅力は花の都・パリの魅力と大きく重なるところがあると制作人は改めて感じました。ぜひともご視聴ください。きっとまたパリに旅したくなるでしょう。#ボヘミアン #パリ
2024/06/06•921 回再生•33